BREAKOUT PRESENTS CANDYBOY

Conte1

宛先のないラブレター

小澤廉


その日は、吸いこまれるくらい空が青くて、
本当にいい天気だった。
こんな日は、どこかへ出かけたくなるけれど…


キミは、部屋にこもりきり…。


キミが書いていたのは…
「Dear」で始まる手紙。


誰に書いているの?
どんなことを書いているの?
キミは、とっても真剣…。
えっ? …「あなた」って、誰?
キミの目線の先には、誰がいるの?


「よし、完成!」
キミはそう言って、愛おしそうに何度も読み返す。
そして、大切そうに、封筒に入れた。


「その手紙、宛先ないよ。」そう言うと…
キミは、少しはにかんで…
「宛先なんて…、いらないよね?」と差し出す。
それは、キミからのラブレター。